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検索広告公開 2026.10.02

P-MAXと検索広告の使い分け|入れるかの判断表と、重なったときの扱い・評価の仕方

検索広告を運用中で、P-MAXを入れるか迷う担当者向け。完全一致の語句は原則として検索が優先、評価はP-MAX単体のCPAでなくアカウント全体で増えた分で見る。判断表、重なりの扱い、予算の決め方を解説します。

この記事を書いた人

シンビ 運用チーム

株式会社シンビで、広告の運用を担当しているチームです。

※本記事は、運用型広告の支援を行う株式会社シンビが、自社の見解として作成しています。Google広告を中心に、2026年10月2日時点のGoogle広告ヘルプにもとづいて説明します。

この記事のポイント

結論:P-MAXは検索広告の代わりではなく、検索キャンペーンを補う位置づけだとGoogleは説明しています。守りたい語句は検索キャンペーンの完全一致で押さえ、次の順で判断します。

  1. 入れる前に、計測と検索広告の土台を確かめる
  2. 検索の予算は変えず、上乗せで始める
  3. 重なりは、P-MAXの検索語句レポートで確かめる
  4. 評価は、アカウント全体で増えた分で見る

P-MAXと検索広告は、何が違う?

いちばんの違いは、「どの検索に出すか」をキーワードで決めるか、目標と素材を渡してGoogleのAIに任せるかです。

P-MAXは、1つのキャンペーンから、YouTube、ディスプレイ、検索、Discover、Gmail、マップなどの広告枠に配信できます。

検索キャンペーンとP-MAXの違い

項目検索キャンペーンP-MAX
どの検索に出すかキーワードとマッチタイプで指定する素材やLPをもとにGoogleが判断する
除外キーワードその検索キャンペーンの配信に効く検索とショッピングの広告枠にだけ効く
チャネルごとの配分検索のみ直接は制御できない
広告文とLP登録した広告文とURL設定によって、LPが置き換わり、見出しが自動で作られる

同じ検索語句には、どちらの広告が出る?

検索語句と同一の完全一致キーワードが検索キャンペーンにあれば、原則として検索キャンペーンが優先されます。

同じ検索語句に、どちらが使われるか

優先度一致の仕方検索広告とP-MAXの関係
1検索語句と同一の完全一致キーワード検索キャンペーンが優先される
2同一のフレーズ一致・インテント マッチ、またはP-MAXの検索テーマ同じ順位
3同一の語句がないAIが、関連性の最も高いグループを選ぶ
4ここまでで同じ順位広告ランクの高いほうが出る

インテント マッチは、関連する内容の検索にも広く広告を出すマッチタイプです。検索テーマは、P-MAXに語句を伝える機能を指します。

広告ランクは、入札単価や広告とLPの品質などから計算され、掲載順位を決める数値です。

完全一致でも、P-MAXが出ることがある

優先されるのは、検索キャンペーン側が広告を出せる状態のときだけです。次の場合は、完全一致の語句でもP-MAXが出ることがあります。

  • 検索キャンペーンが、予算による制限を受けている
  • キーワードの検索ボリュームが少ない
  • 広告やLPが不承認になっている
  • 地域などのターゲティングが違う

私たちは、P-MAXに取られたくない語句は、検索キャンペーンに完全一致で入れておくことをおすすめします。ヘルプの書き方はページによって違いますが、どの書き方でも優先されるのが完全一致だからです。

関連記事:キーワードのマッチタイプの使い分け(マッチタイプごとの範囲と、「同一」の扱い)

手順1:入れる前に、アカウントの状態を確かめる

入れるかどうかは、P-MAXの良し悪しより、自社のアカウントの状態で決まると私たちは考えています。

P-MAXは、設定したコンバージョン目標にもとづいて最適化します。計測が誤っていれば、誤った方向へ進みます。

P-MAXを入れるかの判断表

いまの状況判断
コンバージョン計測に不安がある入れる前に計測を直す
検索広告の主要な語句が、予算で制限されている先に検索キャンペーンの予算を見直す
コンバージョンの半分超が、指名検索から来ている入れるなら、先にP-MAXから自社ブランドを除外する
検索広告は予算内で取り切れていて、検索の外でも増やしたい上乗せの予算で試す
コンバージョンが月に数件しかない急がない。まず検索広告と計測を整える
LPが1ページだけ。またはLPごとに法務の承認が要る入れるなら、LPを自動で置き換える設定を見直す
アプリのインストールを増やしたいP-MAXは使わない

指名検索は、社名やサービス名での検索のことです。除外しないと、P-MAXの成果が指名検索で大きく見えやすいと私たちは考えています。

予算は、検索を減らさず上乗せで始める

最初は検索キャンペーンの予算を変えず、P-MAXの予算を上乗せで始めることをおすすめします。

検索の予算を削ると、検索キャンペーンが予算で制限されやすくなります。すると、完全一致の語句でもP-MAXが出ることがあり、重なりが増えやすくなります。

上乗せ額は、次の式で見積もります。許容CPAは、1件にいくらまで使えるかの金額です。

上乗せ額の目安 = 見分けられる増加の件数 × 許容CPA

検索広告が月100件なら、前後比較で偶然と見分けるには、約31件以上の増加が要ります。許容CPAが15,000円なら、31件×15,000円=約46.5万円です。

この額が出せないなら、前後比較では結論が出にくいことを前提に、テストか長めの期間で確かめます。

検索広告を減らすかどうかは、増えた分を確かめた後に決めます。減らす場合も、指名の語句と、守りたい語句の完全一致は検索キャンペーンに残してください。

手順2:検索広告との重なりを確かめる

[検索語句]レポートで「P-MAX の検索語句とランディング ページ」を選ぶと、P-MAXが広告を出した語句を確かめられます。見つかった語句は、次の5つに分けます。

P-MAXの検索語句の分け方と打ち手

見つかった語句打ち手
指名検索検索キャンペーンで管理したいなら、ブランドの除外を設定する
検索キャンペーンに完全一致で入っている語句予算の制限や不承認など、原因を直す
フレーズ一致・インテント マッチで入っている語句守りたい語句なら、完全一致で追加する
検索キャンペーンにない、関係のない語句P-MAXの除外キーワードに入れる
検索キャンペーンにない、成果の良い語句細かく管理したい語句なら、完全一致で追加する

除外の方法は2つある

  • 除外キーワード:P-MAXのキャンペーン単位か、アカウント単位で設定する
  • ブランドの除外:除外したいブランドをまとめたリストを作り、キャンペーンに適用する

アカウント単位の除外キーワードは、検索キャンペーンにも効きます。P-MAXだけから外したい語句は、P-MAXのキャンペーン単位で入れてください。

指名検索を止めるには、ほとんどの場合、ブランドの除外が適しているとGoogleは説明しています。明らかな誤字や外国語の表記もブロックできるためです。

関連記事:除外キーワードの設定方法(単位の選び方と、除外しすぎの見分け方)

手順3:アカウント全体で増えた分で評価する

P-MAXのCPAだけでなく、検索キャンペーンとの合計で「入れる前より何件増えたか」を見ます。P-MAXの成果の一部は、入れなくても検索キャンペーンで取れていた件数かもしれないからです。

P-MAXを入れる前後の比較(架空の数字。各30日間)

期間とキャンペーン費用コンバージョンCPA
入れる前:検索100万円100件10,000円
入れた後:検索100万円80件12,500円
入れた後:P-MAX40万円45件約8,889円
入れた後:合計140万円125件11,200円
増えた分+40万円+25件16,000円

P-MAXだけを見ると、CPAは約8,889円で、検索より良く見えます。しかし増えたのは、費用40万円に対して25件です。

増えた分のCPAは16,000円になります。これを限界CPAと呼びます。次の順で判断することをおすすめします。

  1. 増えた件数が、偶然のぶれより大きいかを見る。この例のぶれは±30件で、25件の増加はその範囲に収まります
  2. ぶれを超えていれば、限界CPAを許容CPAと比べる。収まれば続け、超えるなら予算や設定を見直します
  3. ぶれを超えていなければ、限界CPAでは判断しない。テストを使うか、期間を延ばして件数を増やしてから比べます

確かめるなら、上昇効果検証のテストを使う

Google広告の[テスト]ページには、P-MAXの「上昇効果検証」のテストがあります。P-MAXを加えたとき、アカウント全体で件数がどれだけ伸びるかを測るテストです。

  • 対象のオークションを、P-MAXを配信する群と配信しない群に50%ずつ分けて比べる
  • 運用中のP-MAXを含めると、テスト中は件数が減ることがある
  • 少なくとも4〜6週間の実施が勧められている
  • 途中で予算や目標値を変えると、結果が不正確になるおそれがある

チャネル別の平均CPAでは判断しない

P-MAXの中で「YouTubeのCPAが悪いから減らしたい」と考えても、チャネルごとの予算配分は直接は制御できません。Googleも、チャネル別の平均値で判断しないよう説明しています。

チャネル パフォーマンス レポートは、評価の結論ではなく、配信が止まっている原因を探すのに使うのがおすすめです。

関連記事:自動入札の学習期間(学習中の期間の扱い)

よくある質問

P-MAXの検索テーマとは何ですか?いくつまで設定できますか?

ユーザーが自社の商品やサービスを探すときに使う語句を、P-MAXに伝える機能です。素材をまとめる単位である、アセット グループごとに50個まで追加できます。

キーワードのように「この語句だけに出す」指定ではありません。P-MAXが予測する検索語句に、上乗せされる形で使われます。

P-MAXのメリットとデメリットは何ですか?

メリットは、1つのキャンペーンで検索以外の広告枠にも配信でき、キーワードで拾えていない検索や面からコンバージョンを探せることです。

デメリットは、運用者が決められる範囲が狭いことです。検索広告と同じ語句を取り合うため、単体の成果は実際に増えた分より大きく見えやすいとも私たちは考えています。

まとめ:状況別に、次にやること

いまの状況次にやること
P-MAXを入れるか迷っている判断表で、計測・検索の予算・指名の割合・月の件数を確かめる
入れたら、検索キャンペーンの件数が減ったP-MAXの検索語句を5つに分け、打ち手を1つずつ入れる
守りたい語句にP-MAXが出ている完全一致で入っているか、予算で制限されていないかを確かめる
P-MAXのCPAが良く見える合計で増えた件数を出し、ぶれを超えていれば限界CPAを許容CPAと比べる
特定のチャネルが悪く見える平均CPAで減らそうとせず、配信を妨げる問題がないかを確かめる

補足と出典

P-MAXと検索広告の役割分担を、第三者の目で確認しませんか

株式会社シンビは、福岡を拠点に、運用型広告を中心としたWebマーケティングを支援しています。運用の代行だけでなく、可能な範囲でインハウス化の支援もお引き受けしています。

「P-MAXを入れてから検索広告の件数が減った」という段階でも、お気軽にご相談ください。

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