※本記事は、運用型広告の支援を行う株式会社シンビが、自社の見解として作成しています。Google広告を中心に、2026年10月2日時点のGoogle広告ヘルプにもとづいて説明します。
この記事のポイント
結論:「広告の有効性」の評価を上げること自体は目的にせず、広告グループ全体のクリック数・コンバージョン数を増やすために改善します。
- 評価:「高い」以上になったら、評価より実績を見る
- 差し替え:表示されないもの、内容がずれたもの、役割が重なるものから
- 作り方:見出しは単体で意味が通る文にし、ピン留めは必ず出す文言だけにする
- 確かめ方:広告グループ全体の数字で見る。差が小さければ判断を保留する
レスポンシブ検索広告は、見出し(最大15個・全角15文字)と説明文(最大4個・全角45文字)を登録すると、Googleが検索ごとに組み合わせて表示する広告です。順番を問わず組み合わされるので、1つ1つの見出しが単体で意味の通る文であることが前提です。
以下、見出し・説明文などの部品を「アセット」、申し込みなどの成果を「コンバージョン」と呼びます。
手順1:「広告の有効性」は「高い」まで上げる
「広告の有効性」は「未完了」から「非常に高い」までの5段階の評価で、[広告]の表の「広告アセットの充実度」列に出ます。「低い」「平均的」なら提案の理由を見て直し、「高い」以上になったら評価より実績を見ます。
広告アセットの充実度は、アセットの多様性や組み合わせをテストするためのフィードバック ツールです。広告ランク、品質スコア、オークションでの落札の決定に使用されることはありません。
上げても掲載順位は上がりません。材料が足りているかを点検する道具です。
| 評価を下げている理由 | やること |
|---|---|
| 見出し・説明文が少ない | 足りない役割の文を足す(語尾だけ違う文で埋めない) |
| キーワードが見出しに入っていない | 主なキーワードを1つの見出しにそのまま入れる。15文字を超えるなら説明文へ |
| 似た見出し・説明文が多い | 1つに絞り、別の切り口の文に替える |
| サイトリンクが足りない | 各階層を合わせて6個以上にする。広告文は変えなくてよい |
| ピン留めが多い | 必ず出したい文言以外の固定を外す |
手順2:アセットを差し替える
アセットの「最良」などの評価は廃止されました。今は広告の下の[アセットの詳細を表示]で、アセットごとの表示回数やクリック数を見ます。ただし組み合わせの影響を受けるので、Googleも傾向の目安として使うよう注意しています。
| アセットの状況 | 判断 |
|---|---|
| 4週間ほど表示回数がゼロ | 新しい文への置き換えを検討する |
| サービスの内容・料金・条件と合わなくなった | すぐに差し替える |
| Googleが生成した見出しが事実と違う | 削除し、もとになるサイトの記載も見直す |
| ほかよりクリック率が低く見える | 比率の差だけでは替えない。内容が重なるなど、文面に理由があるときに替える |
1回に替えるのは1〜2つの役割の分までにします。まとめて替えると、何が効いたか分からなくなります。
手順3:ピン留めは、必ず出す文言だけに使う
ピン留めは、見出しや説明文を決まった位置に固定する設定です。組み合わせが減るので、Googleもほとんどの場合は推奨していません。
| 場面 | ピン留め | 置き方 |
|---|---|---|
| 法令・業界・社内の決まりで、毎回出す表記がある | 使う | 説明文の位置1に、言い回しの違う2〜3案 |
| 似た名前の他社と区別するため、社名を毎回見せたい | 使う | 見出しの位置1に、社名を含む2〜3案 |
| 順番によって意味がおかしくなる | 使わない | 単体で意味が通る文に書き直す |
| 成果のよさそうな見出しを毎回出したい | 使わない | 組み合わせはGoogleに任せる |
固定する文の具体例は、次の手順4の英会話教室の例に入れています。
- 常に出るのは、見出しの位置1・2と説明文の位置1。見出しの位置3と説明文の位置2は出ないことがあります
- 1つの位置に、重複しない文を2〜3個固定する。その中で比べられます
- すべての位置には固定しない。固定していない文が出なくなります
「最終ページURLの拡張」が有効だと、固定が使われないおそれがあります。必ず出す文言があるなら、設定を確かめてください。
手順4:見出しと説明文を作る
数を埋めるより、役割が重ならないよう、6つの役割に2〜3案ずつ書きます。たとえば架空の英会話教室なら、次の15個を用意します。
見出し15個の例(架空の英会話教室)
| 役割 | 見出し | 固定 |
|---|---|---|
| キーワードをそのまま入れる | 「英会話教室の無料体験レッスン」「社会人向けの英会話教室」「英会話教室を探している方へ」 | しない |
| できること | 「オンラインと教室どちらも受講可」「レッスンは朝7時から夜10時まで」「1回25分から予約できる」 | しない |
| 解決できる問題 | 「仕事で英語を話したい方へ」「海外旅行で困らない英語を」「英語の会議に備えたい方へ」 | しない |
| 条件・料金 | 「月謝の目安をサイトで公開中」「入会金なしで始められる」 | しない |
| 次の行動 | 「無料体験レッスンを予約する」「まずは無料のレベル診断から」 | しない |
| 誰のサービスか | 「(社名)の英会話教室」「英会話なら(社名)」 | 似た名前の教室があるなら、2つとも見出しの位置1に |
説明文は4個です。期間限定の条件のように毎回出す必要がある文だけ、説明文の位置1に固定します。
説明文4個の例(架空の英会話教室)
| 説明文 | 固定 |
|---|---|
| 初回の体験レッスンは無料。2026年12月末までのお申し込みが対象です。 | 説明文の位置1 |
| 体験レッスン無料は2026年12月末までのお申し込み分。初めての方に限ります。 | 説明文の位置1 |
| オンラインでも教室でも受講でき、朝7時から予約可能。まずは無料体験をご予約ください。 | しない |
| レベル診断のあと、仕事・旅行など目標に合うコースをご案内。入会金はかかりません。 | しない |
こうすると、社名と条件は毎回出て、残りはGoogleが組み合わせます。似た名前の教室も期間限定の条件もなければ、何も固定しません。
書くときは、次の点に気をつけます。
- どの教室にも言える言葉にしない。「充実のレッスン内容」「詳しくはこちら」ではなく、「何が、どうなるか」を具体的に書きます
- キーワードは1つの見出しに入れる。「英会話」「教室の体験」と2つに分けると、つながって出るとは限りません
- 前の文を受ける言葉で始めない。「さらに」「前述の」は、ほかの文が出ていないと意味が通りません
- 説明文は、1つで完結させる。2つ目が出るとは限らないので、「何ができて、次に何をすればよいか」を1つに入れます
- 料金・条件は、リンク先に書いてある事実だけ。足すものがなくなったら、15個に届かなくても止めてかまいません
法律の確認が必要な表現
「No.1」などの順位、効果を言い切る表現、価格・「無料」・期間限定などは、景品表示法などの確認が必要です。社内の法務や専門家に確かめてから使ってください。
Googleが作る見出しを使っているなら
「テキストのカスタマイズ」は、リンク先のページなどからGoogleが見出し・説明文を作る機能です。古い料金などがページに残っていると、広告に出るおそれがあります。生成された見出しは[アセット]のレポートの[提供者:]列に「Google AI」と出るので、定期的に確かめてください。
自動作成アセットを使っていたキャンペーンは、2026年9月からAI 最大化設定に自動で切り替わり、キーワードより広い検索語句への配信も有効になります。
関連記事:キーワードのマッチタイプの使い分け/品質スコアの上げ方
手順5:改善できたかを確かめる
広告ごとのクリック率ではなく、広告グループやキャンペーン全体の数字で確かめます。
| 変える目的 | 方法 |
|---|---|
| 誤字・事実の修正、終わった条件の削除 | 今の広告を編集する(比べなくてよい) |
| 見出しを1〜2つの役割分だけ入れ替える | 今の広告を編集し、前後を比べる。以前の数字はバージョン履歴で見られる |
| 訴求やリンク先を変えて試す | 同じ広告グループに新しい広告を足す |
| 同じ変更を複数のキャンペーンで試す | 広告バリエーションで、同じ期間に比べる |
前後を比べるなら、表示回数の増減を差し引く
クリック数は、表示回数が増えるだけでも増えます。たとえば表示回数が12,000回から12,600回に増えたなら、クリック率が5%のままでもクリックは600回から630回に増えます。それを超えた分が、広告文の効果です。
コンバージョンは件数が少なく週ごとにも上下するので、件数が少ないうちはクリック率で見ます。
関連記事:自動入札の学習期間
よくある質問
1つの広告グループに、レスポンシブ検索広告はいくつ作ればよいですか?
Googleは、評価が「高い」以上の広告を2つ以上置くよう勧めています。2つ目は、訴求かリンク先を変えて作るのがおすすめです。
広告の有効性が「低い」と、広告は配信されませんか?
配信されます。Googleは、広告アセットの充実度は配信の対象かどうかを決めるものではないと説明しています。
まとめ:状況別に、次にやること
| 今の状況 | 次にやること |
|---|---|
| 広告の有効性が「低い」「平均的」 | 提案の理由を見る。サイトリンク不足なら、サイトリンクを足すだけでよい |
| アセットの「最良」などの評価が見つからない | 廃止済み。表示されない・内容がずれた・役割が重なるものから差し替える |
| ピン留めをたくさん使っている | 毎回出す必要がある文言だけ残す |
| 自動作成アセットを使っていた | AI 最大化設定に切り替わっていないか確かめる |
| 広告文を変えたが、効いたか分からない | 表示回数の増減を差し引いたクリック数で見る。差が小さければ保留 |
補足と出典
- 表の数字と見出し・説明文の例は架空のものです。役割の分け方、差し替えとピン留めの判断、4週間の区切りは私たちの考えです
- Googleは、評価を「低い」から「非常に高い」にした広告主は成果が平均15%、広告を1つから2つにした広告主はコンバージョン数が平均6.6%増えたと説明していますが、集計の条件は示されていません
- アセットごとの数字が見られるのは、2025年6月5日以降の日付だけです
- 価格や期間限定を書くなら、条件を同じ見出しの中か、説明文の位置1に固定した文に入れます
- AI 最大化設定では、検索語句とのマッチングは広告グループ、テキストのカスタマイズと最終ページURLの拡張はキャンペーンの設定で無効にできます
- Yahoo!広告のレスポンシブ広告は扱っていません。コンバージョン率が低いときはリスティング広告のLP改善、CPAの直し方はリスティング広告のCPA改善、P-MAXとの違いはP-MAXと検索広告の使い分けをご覧ください
- 出典(Google 広告 ヘルプ):レスポンシブ検索広告について、広告の有効性について、ベスト プラクティス、広告単位のアセット レポートについて、キャンペーン単位のアセット レポートについて、AI 最大化設定の仕組み、テキストのカスタマイズについて、クリエイティブ メッセージをテストして最適化する、バージョン履歴について、広告のローテーションを使用する、広告バリエーションについて、We're upgrading Dynamic Search Ads to AI Max(Google ブログ)
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株式会社シンビは、福岡を拠点に、運用型広告を中心としたWebマーケティングを支援しています。運用の代行だけでなく、可能な範囲でインハウス化の支援もお引き受けしています。
「どのアセットから見直せばよいか分からない」「ピン留めや評価の扱いに迷っている」という段階でも、お気軽にご相談ください。
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